★ 基礎書法講座目次 & 基本原則集 ★

 本講座は、整った文字を書くには「どう書いたら良いか」という “処方箋” を、最も基本的な「楷書」を主体に“可能な限り少なく、且つほぼ 十分”なように纏めた「原則法」に依って学ぶ講座です。
 各項ほぼ2則づつ、特段の実技を伴わない「序則」「章法」を除けば僅か 約30則前後です。説明をよく咀嚼して覚え、常に念頭に置きつつ書くことで、自然に無理なく修得することを目指します。
※本講座は、元々教室の 補助教材として作成しましたが、ここは WEB公開に当り、要約版として極度
 にスリム化しましたので、或いは説明に解りにくい所が有るかもしれませんが、ご斟酌下さい。

【基礎講座】
(文言は自分が覚え易いように変えて結構ですので、先ず、これらの諸原則を覚えましょう。 )
@【序 則:「書く」前、の準備】※(番〜号)は図版です。(⇒序則)
 (基本姿勢、筆順、接筆)
 1.◆正姿・端直、位置・高低、指腕の自在、柔軟性。(姿勢)
 2.◆正筆・三指、紙・相性。目的別の使い分け。(用具)
 3.◆上下・左右が大原則。交わる縦横、縦が先。(筆順-基本)
 4.◆離芯・囲みは先に書く。貫く軸と繞、先後。(筆順-発展)
 5.◆頭接・胴半・足重ね。カギ・小点は縦離す。(接筆)
 6.◆「人・口・斤・ム」の上下左右。「鳥・馬」の二点は縦の下。(接筆)
A【章法則:紙面全体の構成の仕方】(⇒章法)
 (字間・行間、配置、修正)
 1.◆中心通して真直ぐに。巾の中心が行の中心。(真直・平行)
 2.◆字間・行間、巾揃え、行と行とは平行に。(真直・平行)
 3.◆かなは漢字より小さ目に。少画文字は大きく見える。(視覚・互譲)
 4.◆左のはみ出し、右も出す。膨らみ同士を重ねない。(視覚・互譲)
 5.◆常に前文字、前行を見る。早目はやめの大局修正。(大局・均衡)
 6.◆部分の原則後回し、原則外して対峙させる。(大局・均衡)
B【楷書筆法:楷書の「画」の書き方】(⇒楷書筆法)
 (始筆・終筆・送筆。止め・跳ね・払い)
 1.◆始筆はすべて反動斜点、「トン、ツー、トン」が基本の動き。(斜点・反発)
 2.◆止め、右払いも反動斜点。跳ねは跳ね向きに止めてから。(斜点・反発)
 (送筆・転折…折れ・カギ・反り)
 3.◆直・反り・払いは定圧一気。複数画も部分は単画。(分画・一気)
 4.◆転折画は二画の連結。終・始、重筆、折れ、内押さえ。(分画・一気)
 (曲り・丸め。かな筆法)
 5.◆曲り・丸めは分筆・緩急。前尾緩細、後尾急大。(分筆・緩急)
 6.◆かなは止め点やや軽く。緩急、反転、元漢字。(分筆・緩急)
C【結構則:個々の文字の形の整え方、外接形】 (⇒結構則)
 1.◆外接方円、均等配分。跳ね、払い先は外に出す。(方円・分配)
 2.◆平・直互譲、跳ね、払い。端の平画やや内に。(方円・分配)
 3.◆重横上詰め、斜画は寝かせ、横画一本長くする。(方円・分配)
 (中心・並び・偏旁=均衡)
 4.◆上点・交点・跳ねは中心。対画対称、外が巾。(対称・均衡)
 5.◆左右離して並びを揃え、旁は偏より右下がり。(対称・均衡)
 6.◆小さな偏は上に付く。払いは水平、下も水平。(対称・均衡)
 (大小・勢力=相関、破則)
 7.◆斜画は収束、右・下太く、重なる形も右・下太く。(相違・相関)
 8.◆三部の勢力、大中小。四点の大小、三点弧。(相違・相関)
 9.◆その他斜画に託す文字、書き方、原則違える字。(相違・相関)
【付録】

D【行書筆法:行書(通常の一般的な行書)の画の書き方】(⇒行書筆法)
 1.◆始筆は常に穂の当り、続けぬ画も気脈を通じる。(窺先・親近)
 2.◆終筆軽くも節度を保つ。止め・跳ね・払いの相互換。(窺先・親近)
 3.◆折れ画の終筆は後画の頭、反転・カギ画は突き当たる。(当突・反発)
 4.◆頭しっかり、尻軽く、仮名は反動で払い出す。(当突・反発)
 5.◆一にもリズム、二もリズム、勢い保って反り・丸み。(律舞・緩急)
 6.◆曲画・円画筆を分け、緩急・弾力またリズム。(律舞・緩急)
E【仮名連綿:(通常の一般的な かな連綿)の基本】(⇒連綿法)
 1.◆右反り同士は波頭。左向き同士は延長、共有。(ひと・ほの)
 2.◆横へは延長、鼻頭。逆筆画へは尖り撥(鼻)。(あさ・まつ)
 3.◆逆反り同士は違い鉤。一瞬止まって向きを変える。(きり・とり)

F【筆記体/和様体書法】 以下、和様体本教程表へ。



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