月の形と月の出と

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[●上弦の月と下弦の月]〔※記述は全て日本(=北半球)が基準です。〕

「満月」「新月」はともかくとして、「上弦の月」「下弦の月」という時、はて?と一瞬迷うことがある。
一般的には、「弦」は「弧」に対する「弦」で、半月の直線部分、「上・下」は文字通り上と下、と説明される。・・・@“月が沈む時”にその面が上に位置すれば「上弦の月」、下なら「下弦の月」
但し、あくまでも“月が沈む時”の弦の向きで、“昇る時”には、実はこの上下の位置関係は逆になる。
いま一つ、この「弦」、実は、「弧」の相対としての「弦」としてではなく、単純に「弦月」として「半月そのもの」を指すという見方がある。
こちらは、「上・下」は「上旬・下旬、上半期・下半期」のような「前・後」の意味、と説明し、・・・A「満月より前の半月」なら「上弦の月」、「満月から後の半月」なら「下弦の月」ということになる。

結果的に違いは無いので、月を毎晩眺めているのなら、どちらでも問題はいかもしれない。だが、そうしょっちゅう眺めているわけではない、という人(…まあ、こちらが普通だろう…)にとっては、
前者は、『西にある場合の呼称』 で、東にある場合に紛らわしいし、南中に近いと一瞬戸惑う。更にこれから「満月」に向かうのか、過ぎたのかは即座には窺えない。
後者は、「覚えやすい」という点では前者よりもはるかに楽なように思える。ただ、旧暦ならバッチリだが、現在の太陽暦では、やはりちょっとややこしくなる。・・・「今日は満月より前なの?後なの?」…あらら?…肝心の基準になる「満月」(旧暦15日) が先ず分かっていないとどうにもならない…。

そこで、この「上・下」を「左・右」と置き換えてみる。すると…おや、これなら満月前は「左向き」、満月後は「右向き」…位置の東西も、無論南中している場合でもこの「左・右」は変わらない。
幸い、「上下」と「左右」は、言葉の順序も自然で、そのまま置きかえれば良いから、『弦の向きが、左向きなら上弦の月・右向きなら下弦の月』 とさえ覚えていれば良い。加えて、ついでに満月の「前後」と考えれば、同時に旧暦のおおよその日付けの見当も付く、ということになる。

jougen   kagen

その後、人と月を見る機会があるとよく尋ねて見るのだが、「上弦」「下弦」を迷わずに返してくる方はいなかった。「左向きが上弦」「右向きが下弦」と覚えてさえおけば、と教えると「なるほど」と納得する。
が、…後で聞いてみると、ほとんど、「そんな話もしたよなあ…」 くらいしか、覚えちょらん!
・・・どうもここも、無駄なスペースを浪費したような…。

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…にもめげず、ついでにもう少し、

[●月の出入りの時刻]

月の出の時刻 は、新月がほぼ日の出と同じ頃 → 上弦(半月)が正午前後 → 満月は日没頃。満月以後は、下弦(半月)は真夜中頃 → 次の新月がまた日の出ごろ(下表)というサイクルで、一日ごとに段々(ほぼ50分前後づつ=不定)遅くなって行く。無論、月の入りもそれに伴う。

月齢と月の形・月の出
月齢(≒旧暦日付)形の呼称昇る時刻よく見える(暗い)時間帯
0.0   (29〜1日頃)新月(朔=さく)日の出の頃出ているが…見えない
2〜3  (2〜3日頃)三日月日の出の2〜3時間後日没前後の西の空
7.4   (7〜8日頃)上弦の月正午頃日没頃の南〜真夜中の西の空
14.8  (15日前後)満月(望=ぼう)日没頃日没の東〜明け方の西空(一晩中)
22.1  (22〜23日頃)下弦の月真夜中真夜中の東〜明け方の南の空
26〜27(26〜27日頃)後の三日月(※)日の出の2〜3時間前明け方の東の空
※「後の三日月(のちのみかづき)」:
通常は単に「三日月」で通す。人目につきやすいのが明け方より夕方の方が多いからだろう。 この月を表わす言葉はその他にも「二十四日の(三日)月」くらいしか無いようだ。…しかし、向きも方角も、時間もまったく正反対なのに、「無い」というのも不思議な気がする。

[●季節による月の位置]

kidou 夏の満月は低いが、冬の満月は高い。これは、地軸が約23.5度傾いているため地球の赤道面と公転軌道面(黄道面)がずれて夏の太陽は高く冬は低くなるように、月の公転軌道面(白道面)が黄道面より更に約5度9分傾いているため月でも同様の現象が起こることと、月を照らす太陽の季節による位置との相関関係による。 ただ太陽が元の位置に戻るのは1年だが、月は約27.3日で地球を一周するためその間での変化になる。

…実は、どうもこのあたり、書いている本人もよく解らぬのだが、とにかく纏めると下表のようになり、手っ取り早く言えば、ひと月の始・終を「新月」から次の「新月」までに取る(=太陰暦)なら、お月様の位置(高さ)は、その季節の太陽の位置(*1)が「新月」の位置で、その後ひと月を掛けて 『太陽の年間の季節と似た位置コースを辿る』(*2 ) ということになる。
 (*1)例:春の太陽=中=春の新月の高さ。(*2)春例:新月=中(春)、上弦=高(夏)、満月=中(秋)、下弦=低(冬)。

季節による月(南中時)の位置
→新月→ →上弦→ →満月→ →下弦→
(太陽の春の位置) (同夏の位置) (同秋の位置) (同冬の位置)
(太陽の夏の位置) (同秋の位置) (同冬の位置) (同春の位置)
(太陽の秋の位置) (同冬の位置) (同春の位置) (同夏の位置)
(太陽の冬の位置) (同春の位置) (同夏の位置) (同秋の位置)
月の高さが変わるということは、無論、「出入りの位置」 や 「月照時間」 も変化する、ということになる。但し、それらは同じ季節でも、毎年同じとは限らない、らしい。

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