漢検2級 四字熟語

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[凡例] : ★「⟲」 は 前後入替、「・・漢字」 は 前(後)半は同文の意。 ★「字1=字2とも」 は 双方の用字例有る熟語、「細字の “とも” 無し」 は 単純に漢字の意味。 ★=、≒ は 同、又は ほぼ類義の、⇔ は ほぼ対義の(熟)語。 ★下点線は 裏説明。
(あ行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
哀毀骨立あいきこつりつ: 。 哀しみのあまり体を毀し、骨と皮ばかりになるほど痩せること。 握髪吐哺あくはつとほ: 熱心にすぐれた人材を探し求めること。入浴中でも食事中でも面接する。
衣錦還郷いきんかんきょう: 「故郷に錦を飾る」の語源で、出世して故郷に帰ること。≒衣錦之栄 一行三昧いちぎょうざんまい: 一つの修行法を一心に励むこと。「三昧」は精神を集中すること。
一目瞭然いちもくりょうぜん: ほんの少し見ただけでも、はっきりとわかること。 一旦緩急いったんかんきゅう: いざという時。緊急時には。「一旦緩急あれば」という形で用いる言葉。
一筆勾消いっぴつこうしょう: 今までのものを全て取り消すこと。 「勾消」は線を引いて消すこと。 鬱鬱勃勃うつうつぼつぼつ: 生気が満ちる様子。 植物が活発に茂り、「勃勃」は盛んに湧き上がる事。
円頓止観えんどんしかん: 人格を完成した完璧な悟りの境地をいう言葉。 横眉怒目おうびどもく: 眉を吊り上げは怒りに満ちた目つきの、きびしい怒気をみなぎらせた顔つき。
怨親平等おんしんびょうどう: 敵対者を憎まず、親近者を贔屓せず、両者を平等に扱う事。 怨憎会苦おんぞうえく: 怨んだり憎んだりしている相手とも会わねばならぬ苦しみの事。
怨敵退散おんてきたいさん: 「怨むべき敵よ、退散するがよい」という意味。 ○: ○。
(か行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
苛政猛虎かせいもうこ悪政は人を食う虎よりも人々を苦しめるという、政治を戒める言葉。 蓋棺事定がいかんじてい: その人の生前の評価はあてにならず、死後になってはじめて定まる。(仏)
外巧内嫉がいこうないしつ 見た目はわからぬようにしているが、心の中では妬んでいること。 蓋天蓋地がいてんがいち: 仏法が天地全てを覆うという意味から、この世の全てに仏の教えが広まること
瓦解土崩がかいどほう: 物事が根元から崩壊して、手の施しようが無いこと。 瓦鶏陶犬がけいとうけん: 格好だけで実際に役に立たないことのたとえ。
玩人喪徳がんじんそうとく: 人を見くびって軽く扱うと、自身の徳を失うことになるということ。≒玩物喪志。 玩物喪志がんぶつそうし: 必要の無いものに夢中になって、大切なことをなおざりにすること。
甘言蜜語かんげんみつご: 相手に気に入られるための心地よい言葉。 簡単明瞭かんたんめいりょう: 単純ではっきりとしていること。
含哺鼓腹がんぽこふく: 人々が豊かな生活をして、平和な世の中を楽しむ事。「鼓腹」は腹鼓。 奇技淫巧きぎいんこう: 快楽だけを求めた不必要な技や度を越した技巧のこと。
亀甲獣骨きっこうじゅうこつ: 亀の甲羅と獣の骨のこと。 挙案斉眉きょあんせいび: 夫婦間でも礼儀を保ち、お互いに尊敬しあうこと。
錦衣玉食きんいぎょくしょく: 贅沢な生活、 または、高い身分のたとえ。 金亀換酒きんきかんしゅ: 酒を何より愛する事、又は、親友を心を込めてもてなす事。
錦上添花きんじょうてんか: よい出来事が重なる事、又は、美しいものを幾重も重ねること。 玉砕瓦全ぎょくさいがぜん: 名誉を守るために未練なく死ぬ事と、何もする事なく生きる事。
吟風弄月ぎんぷうろうげつ: 自然の景色を題材に、詩を作ったり詠んだり読んだりすること。 苦髪楽爪くがみらくづめ: 苦しい時は髪が、楽な時は爪が早く伸びるという人の苦楽。⇔苦爪楽髪
君子三畏くんしのさんい: 天命、有徳の大人、聖人の言という人格者が畏れ慎むべき三つの事。 傾蓋知己けいがいのちき: 旧知の親友のように、初めて出会った者同士がすぐに親しくなること。
犬牙相制けんがそうせい: 犬の牙の様に入り組んだ国境で、国同士が互いに牽制しあうこと。 堅塞固塁けんさいこるい: 並外れて守りの堅い砦。「塞」と「塁」はどちらも要塞。
懸頭刺股けんとうしこ: 首に縄をかけ、錐で太腿を刺し、苦労しながら勉学に励むこと。 賢明愚昧けんめいぐまい: 賢いことと愚かなこと。
後生可畏こうせいかい: 成長途中の若人は、この先どうなるかわからぬので敬うべき、と。後生畏る可し。 向天吐唾こうてんとだ: 他人に害を与えようとして、自分にその害が返ってくること。
荒唐無稽こうとうむけい: 根拠も何もなく非現実的なこと。「荒唐」はでたらめ、「無稽」は無根拠。 黄霧四塞こうむしそく: 世界が乱れる前兆で、黄色い霧が辺り一面に満ちること。
克伐怨欲こくばつえんよく: 克=勝ち気、伐=自慢、怨=恨み、欲=貪欲という四つの悪い心。 虎渓三笑こけいさんしょう: あることに夢中になって、他のことを全て忘れてしまうこと。
虎穴虎子こけつこし: 「虎穴入らずんば虎子を得ず」を略した言葉。 虎頭蛇尾ことうだび: 始めは勢いがあるが、終わりになるとなくなってしまうことのたとえ。
虎尾春氷こびしゅんぴょう: 虎の尾を踏んで、春の薄い氷の上を歩くという、極めて危険な事の例え。 金輪奈落こんりんならく: 物事の極限のたとえ。 「金輪」は大地の最も深い底。「奈落」は地獄の事。
傲岸不遜ごうがんふそん: おごりたかぶって、人に従わず、見下す様子。 ○: ○。
(さ行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
塞翁失馬さいおうしつば: 人の幸と不幸はその時々で変わるので幸不幸は予測できないという意味。 左戚右賢させきゆうけん: 親族を低い地位の左側に、賢者を高い地位の右側におくこと。 (右賢左戚)
沙中偶語さちゅうのぐうご: 臣下同士の謀反 の相談。「沙中」は無人の砂地、「偶語」は対話。 沙羅双樹さらそうじゅ: 八十歳で入滅した釈迦の寝床にあった沙羅の木の事。沙羅シャラ。
三人成虎さんにんせいこ: 嘘でも多くの人が言えば、いつの間にか真実として広まる。≒市虎三伝 斬新奇抜ざんしんきばつ: 物事の思いつきがこれまでにないほど新しく、独特なこと。
歯牙余論しがのよろん: 少しの言葉や何気ない褒め言葉のこと。「歯牙」は口の端、「余論」は余言。 自家薬籠じかやくろう: 自分の薬籠の様に、使いたい時に自由に使える物や技術や、人のこと。
羞花閉月しゅうかへいげつ: 花も恥じらい、月も隠れてしまうほど極めて美しい容姿。 (羞月閉花) 衆酔独醒しゅうすいどくせい: 周囲の全てが道徳を失っていても、自分だけは正道を歩んでいる。
慈眉善目じびぜんもく: 慈愛に満ちた正直でまじめそうな顔つきのこと。 熟読玩味じゅくどくがんみ: 文章をしっかりと読み、その意味をよく考えて味わうこと。
神采英抜しんさいえいばつ: 内面も容姿も他の人よりもすぐれていること。「神采」は心と外見。 凄凄切切せいせいせつせつ: 非常にさびしい様子。「凄切」は淋しい事で、重ねて強調。
青藍氷水せいらんひょうすい: 弟子が師匠を超えること。「藍は藍より出でて藍より青し」 赤手空拳せきしゅくうけん: 誰から手を借りることなく、自分の力だけで物事を行うこと。
刹那主義せつなしゅぎ: 未来や過去のことを考えず、今が楽しければそれでよいという考え。 煎水作氷せんすいさくひょう: 絶対不可能。又は、見当違いなやり方では目的を果たせないという事。
戦戦慄慄せんせんりつりつ: 恐怖で震えてびくびくする様子。「戦慄」を重ねて意味を強調。 舌端月旦ぜったんげったん: 言葉で人を批評する事。「舌端」は口先、「月旦」は人の批評、月の初日。
痩骨窮骸そうこつきゅうがい: 老いて衰えた体の事。「痩骨/窮骸」はどちらも衰弱した体。 ○: ○。
(た行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
堆金積玉たいきんせきぎょく: 金や宝石などの財宝を積み上げ巨万の富を集めること。 大賢虎変たいけんこへん: 賢者が時の流れに合わせて日々自己変革する事。≒大人虎変
戴月披星たいげつひせい: 夜明け前(披星)から夜遅く(戴月)まで、精一杯働く事。 (披星戴月) 体貌閑雅たいぼうかんが: 容姿が落ち着いていて上品な様子。
戴盆望天たいぼんぼうてん: 一度に二つのことを同時にすることは出来ないということのたとえ。 断崖絶壁だんがいぜっぺき: 非常に険しい崖のこと。または、非常に危険な状況。
池魚籠鳥ちぎょろうちょう: 束縛された境遇の例えで、主に宮仕えの役人、又、不自由な暮らしの事。 中秋玩月ちゅうしゅうがんげつ: 仲秋の夜に月を見て楽しむ宴会を催すこと。仲秋は陰暦八月十五日。
長袖善舞ちょうしゅうぜんぶ: 前もって準備して(長袖)事に臨めば成功し易いということ。 朝成暮毀ちょうせいぼき: 建物を頻繁に壊したり、作ったりすること。「朝に成り暮れに毀つ」。
張眉怒目ちょうびどもく: 怒った顔を言い表す言葉。「眉を張り目を怒らす」と読む。 頂門金椎ちょうもんのきんつい: 要点を的確に突く戒めや忠告。「頂門」は頭頂部、「金椎」は金槌。
沈鬱頓挫ちんうつとんざ: 詩文に深い意味を込めすぎて、意味がなかなか理解できないこと。 程孔傾蓋ていこうけいがい: 古くからの友人のように親しく会話すること。
天人冥合てんじんめいごう: (正しい行いをすれば)天の意志と人の行いが自然と一致すること。 天造草昧てんぞうそうまい: 天と地が生まれる前の渾沌としている(草昧)様子。
陶犬瓦鶏とうけんがけい: 焼き物の犬と瓦で作った鶏、格好だけで、実際には役に立たぬ物のこと。 吐気揚眉ときようび: 眉を上げて息を吐くという意で、笑顔のこと、活気のある様子のこと。
徒手空拳としゅくうけん: 物事を始める時に、助けとなるものが何一つないこと。 吐哺握髪とほあくはつ: 熱心にすぐれた人材を探し求めることのたとえ。 ⟲、 ≒…捉髪
頓首再拝とんしゅさいはい: 頭を深く下げて丁寧にお辞儀すること。又、敬意を示す手紙の結語。 土崩瓦解どほうがかい: 物事が根元から崩壊して、手の施しようが無いこと。
土木形骸どぼくけいがい: 自然のままに、飾らずに生きること。「土木」は土と木、「形骸」は人体。 ○: ○。
(な行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
熱願冷諦ねつがんれいてい: 熱意をもって真剣に願う事と、冷静になって本質を見きわめる事。 念仏三昧ねんぶつざんまい: 一心に念仏を唱えて雑念を払い、心を統一すること。
(は行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
杯酒解怨はいしゅかいえん: 杯を酌み交わして、怨みを忘れるという意味。 廃仏毀釈はいぶつきしゃく: 明治元年の神仏分離令で神道が国教とされた時の、仏教を排斥する運動。
伯牙絶弦はくがぜつげん: 非常に深い関係の親友を失った悲しみ。伯牙=人名、絶弦=琴の糸を切る。 白眉最良はくびさいりょう: 多くの中で一番優秀なものの事。白毛混じりの眉で優れた人がいた事から。
拍手喝采はくしゅかっさい: 拍手をしながら大きな声で褒めたてること。 薄暮冥冥はくぼめいめい: 日が暮れる頃の 暗くてはっきりと区別できない(冥冥)様子。
白璧断獄はくへきだんごく: 罪は、疑わしくても罰を与えず、功は、疑わしくても賞を与えるという事。 氾愛兼利はんあいけんり: たくさんの人々を同じように愛して、利益を公平に分かち合うこと。
破綻百出はたんひゃくしゅつ: 喋れば喋るほどぼろが出ること。 汎濫停蓄はんらんていちく: 「汎濫」は水が溢れるということから、学識が広いことのたとえ。
半醒半睡はんせいはんすい: 半分目覚めていて半分寝ているという、意識がはっきりしていない状態。 馬鹿果報ばかかほう: 思はぬ大きな幸運。又、愚人は人から憎しみを受けず幸せな人生を送るということ。
抜本塞源ばっぽんそくげん: 災いの原因になるものを完全に取り除くこと。 抜山蓋世ばつざんがいせい: 山を引き抜き、世界を覆い尽すくらい気力が充実して勢い盛んということ。
馬良白眉ばりょうはくび: 多くの中で一番すぐれているもの。白眉の馬良(人名)が優秀だった事から。 氷消瓦解ひょうしょうがかい: 氷が解け、瓦が徐々に全壊するように、物事が崩れてばらばらになる事。
眉間一尺びかんいっしゃく: 「眉間」は眉の間。それが広いという意味から、賢人の相の事。 眉目秀麗びもくしゅうれい: 顔立ちが美しく整っている様子。(主に男性に対して使う) ≒眉目清秀
風流三昧ふうりゅうざんまい: 自然を親しんで、詩歌や書画などの高尚な遊びに夢中になること。 粉愁香怨ふんしゅうこうえん: 「粉」はおしろい、「香」はお香の事で、美しい女性が怨み悲しむ様子。
舞文弄法ぶぶんろうほう: 自分の都合のいいように、法律の条文を解釈して乱用すること。 閉口頓首へいこうとんしゅ: どうしようもなく困り果てること。「頓首」は頭を地面につけておじぎする事。
平沙万里へいさばんり: 非常に大きい砂漠。「平沙」は平坦で広大な砂原のこと。 報怨以徳ほうえんいとく: 受けた怨みに対して、恩徳を持って接して恩恵を与えること。
方底円蓋ほうていえんがい: 物事が上手くかみ合わないことのたとえ。 蜂房水渦ほうぼうすいか: 建物が蜂の巣の穴のように、数多くの家屋が集中して立ち並んでいる様子。
法華三昧ほっけざんまい: 心を集中して法華経の奥義を極めること。「三昧」は一事に集中する事。 貌合心離ぼうごうしんり: 表面は親密さを装って交際してはいるが誠意がないことのたとえ。
(ま行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
名詮自性みょうせんじしょう: 仏語で名前がその本質を表しているもの。又、本質に名が相応しいもの。 無影無踪むえいむそう: 影も足跡も存在しない、どこへ行ったのかわからないこと。
冥頑不霊めいがんふれい: 道理がわからず、頑固で思考が鈍い人のこと。「不霊」は無知、愚鈍。 盲亀浮木もうきふぼく: 非常に出会うことが難しい事。非常に珍しい事。盲亀=盲目の亀、浮木=流木。
(やらわ行) (あ) (か) (さ) (た) (な) (は) (ま) (やらわ)
冶金踊躍やきんようやく: 溶けた金属がるつぼから跳ね出ようとする様に、自分の今の立場に満足できぬ事。 雄心勃勃ゆうしんぼつぼつ: 雄々しい勇気が、溢れ出してくる事。「勃勃」は勢いよくわき起こる事。
妖怪変化ようかいへんげ: 人知を超えた怪しい化け物のこと。「妖怪」「変化」ともに化け物の意。 妖言惑衆ようげんわくしゅう: 怪しげな言説で世の人々を惑わすこと。
羊質虎皮ようしつこひ: 外見は立派だが中身が伴わない事。羊に虎の皮を被せるという意味から。 揚眉吐気ようびとき: 眉を上げて息を吐く、笑顔のことで、目的を成し遂げて思いっきり喜ぶこと。
沃野千里よくやせんり: よく肥えた平地がどこまでも広がっていること。=「沃埜千里」 抑揚頓挫よくようとんざ: 文や声の調子を上げ下げし勢いを変えたりする事。又は、急に勢いを失う事。
藍田生玉らんでんしょうぎょく: 名家に家柄に見合った優れた子が生まれる事。「藍田」は宝石を産する山。 冷嘲熱罵れいちょうねつば: 冷ややかに嘲笑して、激しく罵倒すること。
冷土荒堆れいどこうたい: 冷ややかで荒れた盛り土という意味から、墓のこと。 籠鳥恋雲ろうちょうれんうん: 捕らえられている者(籠の中の鳥)が自由を望む事の例え。
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